にんにくの病気・害虫に対する農薬の使い方
【病害防除の基本】
- 発生前の予防散布が効果的です。
- 降雨後の薬剤散布より、降雨前の散布が効果的です。(理由:降雨によって感染が急増する)
- 農薬の性質に合わせた展着剤の選択(理由:表面に付着して効果を発揮する農薬は付着性の高いものを、一方、組織に浸み込むような農薬は浸透性・浸達性のあるものを。また、ニンニクは水をはじいて濡れにくいので注意しましょう)
- 窒素肥料が多い畑では、ニンニク組織が軟弱になりやすいので、病気が発生しやすくなります。
【にんにく栽培で使用する薬剤】
(1)にんにくの主な病気には。
1.重要な事は、しっかりと予防をすることです!
- さび病:ラリー乳剤、オンリーワンフロアブル、アミスターオプティ
- 葉枯病・白斑葉枯病:ダコニール1000、ジマンダイセン水和剤
- 葉枯病:ペンコゼブ水和剤
- 春腐病・白斑葉枯病:Zボルドー、ICボルドー66D
- 春腐病:カセット水和剤、Zボルドー、カッパーシン水和剤(=カスミンボルドー)
- 黒腐菌核病:ベンレートT水和剤20
2.もし病気が出てしまったら、以下の農薬で対応しましょう!
- さび病:シグナムWDG、アミスター20フロアブル
- 春腐病:腐敗株は抜き取ってから、カッパーシン水和剤(=カスミンボルドー)
(2)にんにくの主な害虫には。
【農薬の使い方】
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(1)にんにくの主な病気について
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1.使う前に、ラベルや最新の登録内容をしっかり読みましょう
- 作物名に「にんにく」があるかをチェック。
- 防ぎたい病害虫の名前があるかをチェック。
- どのくらいに希釈して使うのか(使用倍数)をチェック。
- いつ、又は収穫前の何日前まで使うことができるのか(使用時期)をチェック。
- どのようにして使うのか、散布なのか、粉衣なのかをチェック。
- 使用できる回数(本剤の使用回数)をチェック。また、この農薬を何回使ったのかを記録しましょう。
- 殺菌剤や殺虫剤などを混用する場合には、混用可能かをチェック。銅水和剤などは注意しましょう。
- 注意事項をよく読みましょう。
2.しっかり溶かします
- 水和剤の場合:容器やビニール袋などに所定量の農薬を量り取ります。少量の水を加えて、よく溶かしましょう。溶けたら、さらに水を加え、かき混ぜながら所定量にします。
- 乳剤や液剤の場合:所定量の水に、所定量の農薬を入れて、よくかき混ぜます。
3.にんにくに、農薬をしっかり付着させます
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- 農薬には展着剤成分も入っていますが、にんにくの葉は水をはじき安いので、展着剤も使いましょう。
- 農薬に合わせて、展着剤を選択します。
・均一に濡れて付着させる:グラミン、ダインなど
・浸透性や浸達性を高める:ミックスパワー、スカッシュなど
・しっかり付着・固着させる:アビオン-Eなど
4.展着剤は農薬を希釈してから、最後に加えて混ぜましょう。先に入れると、泡が立って正しい液量がわかりにくくなります。
5.散布の時は、葉の裏側や茎にもかかるようにしましょう。
6.農薬を使用する際には、ビニール手袋やマスク、ゴーグルなどをしましょう。
7.農薬が風で飛散しないように注意をします。