チューリップサビダニ
【被害と症状】
- 被害としては、主に保管中の側球(鱗片)表面の吸汁被害です。
- 吸汁された部分は淡黄色から黄橙色、淡褐色に変色し、ニンニクから染み出た液が乾燥した針状の結晶物でキラキラ光ってみえます。この状態の鱗片では生きたサビダニはほとんど観察されません。
- 種子内部の葉に侵入した鱗片を植え付けると、秋にでた葉には、ねじれや展葉できないタングルトップ症状が見られます。稀に、欠株になることもあります。
【対策と防除】
- 種子にはサビダニの寄生がない健全種子を使用しましょう。
- 種子をこぼしたら、速やかにガードホープ液剤に浸漬処理をします。種子こぼしをして長時間放置するとサビダニが移動して、ほとんどの種子が汚染してしまいます。
- 圃場での防除は、サビダニが茎葉にいて、株が小さい時期(越冬後)などに、株全体がまんべんなく濡れるように丁寧に散布しましょう。
- サビダニが発生している圃場で、不完全抽苔(珠芽が茎の途中で止まってしまう状態)によって茎が裂けているものが多い場合には、6月中~下旬にハチハチ乳剤を葉裏にもかかるように丁寧に散布しましょう。